今回はおもしろい法則の話を聞いたので紹介します。
「働きアリの法則」です。
北海道大学進化生物学長谷川英祐氏によれば、働きアリのうち働いているのは全体の8割で、残り2割はサボっている。しかも、働く8割のうち、精鋭は2割、その2割のアリが全体の8割の食料を集めてくるそうです。これは「パレートの法則」として知られているもののひとつで、人間の社会活動にも当てはめられるらしい。つまり精鋭2割、普通の働きアリ6割、サボりが2割ということです。
精鋭の2割を間引くと、残りの8割の中から2割分の精鋭が現れ、全体として2対6対2になるそうです。おもしろいものでサボっていた2割を間引いても、一部がサボり始めて2対6対2になるそうです。精鋭やサボりアリは固定化されておらず、仕事をしていたものでもサボりがいなくなるとサボりだすということは、サボることに何らかの意味があるということです。
すべてのアリが同時に働き出すと組織として持たない、ということがコンピューターシミュレーションでわかったそうです。2割はサボっているのではなく、順番に休んでおり、組織としてのショックアブソーバーになっていたのです。
短い時間で見るとサボって見えるアリや人も、長い時間で見れば集団に寄与していることがあるのです。
今日、今月、今年はそれぞれ業績を上げなくても、いつかはよい仕事をするかもしれない者をおいておける集団のほうが、精鋭で固めた集団より強いような感じがします。
「働きアリの法則」は極端な事例かもしれませんが、社会や組織には余裕が必要だということだと、自分なりに理解しています。
つまり新型コロナ禍の社会の中で、成果や効率性を追い求めてきた社会を、今一度、見直すことが迫られていると思います。
自分の周りに必死に働いて疲れちゃった人がいた時、「働きアリの法則」を話してやってください。何となく重くのしかかっているものが、外れるかもしれません。
今回のは、誰宛にというわけではありませんが、ちょっと疲れている方に読んでいただきたく投稿しました。
令和2年10月吉日
島田土木事務所長 佐藤 勝彦