私は建築の技術職員として平成27年度に入庁し、島田土木事務所の建築住宅課に配属されました。
はじめは文字通り右も左もわからない状態でしたが、悩むたびに丁寧に教えてくださった先輩方のお陰で、今では仕事にやりがいと楽しさを感じられるようになりました。プライベートでも結婚して車も買い、今が人生のピークかと思うほど公私ともに充実しておりますが、2人暮らしを始めたということもあり、新しい悩みもいろいろと増えてきたところです。
結婚すると誰もが通る道なのかもしれませんが、2人暮らしを始めたばかりの頃、妻に対してイライラしてしまうことが増えてしまい、自分の中で大きな悩みの種となっていました。しかし、原因をよく考えてみた時お互いに言うべきことを言っていなかったり、言っていても説明が足りなかったり、ほとんどのケースが不十分な会話をきっかけに生じていたすれ違いだったということに気が付きました。「わかってくれていると思っていた」、「伝えたはずだった」というような、一方的な思い込みから始まっていたことでした。
それに気が付いてからは、自分の気持ちをより正確に伝えられるように、お互いに言い方や言葉選びに気を遣うようになりました。今更ながら、相手にとってわかりやすく説明することは、とても大切で場所や状況を問わず常に意識すべきことなのだと改めて実感しています。
職場で私が担当する業務は、建築基準法に基づく許認可等の書類審査や、既存建築物の維持保全、違反是正に関する指導等が中心ですが、日々の業務では電話や窓口で相談を受ける機会が多いため、業務上でも誰かに対して説明する場面が非常に多くあります。相談には建築士の方から一般の方まで、様々な方が来られるため、窓口対応の際は来訪者の職業、年齢等いろいろな立場の方がいるので、時には相手の方の反応を見ながら「どんな言葉遣いがいいかな?」、「絵を書いて補足した方がいいかな?」、「別の表現の方がいいかな?」というように、いかにうまく伝えられるかを常に頭の中で考えながら話しています。考えてみれば、家で意識し始めたことは、職場では当たり前のように意識していることでした。
仕事で当たり前にできるようになっているはずのことを、一番親しいはずの妻に対してできていなかったことがとても恥ずかしく思いますが、それだけ自分が未熟なのだろうと思います。もしかすると窓口に立つ自分も、相手の方にしっかりと伝わっていないのに自己満足で終わっっていたことがあったのかもしれません。このことに限らず、誰かに対して何かを行なうことは、どんなに自分がベストを尽くしたと思っていても、それが自己満足で終わってしまっていたら意味がないと思うので、いろいろな視点を持ちながら相手の方の立場に沿って考えることを忘れずにいたいと思います。
自分の気持ちや考えを伝えることは、自分が後輩を持った時や、親になった時により重要になると思います。将来の自分が妻にとっていい夫であり、後輩にとっていい先輩であるように、向上心を忘れずにこれからも頑張っていきたいと思います。
今月の「所長のことば」も是非ご覧ください。
http://doboku.pref.shizuoka.jp/desaki2/shimada/index_shocho_no_kotoba_base.html
採用 3年目(島田土木3年目) 技師 KT